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電子書籍を読んだり、動画を見たり、アプリ・ゲームをするのに便利なタブレットPC。
最近ではハイスペックな物も発表・発売されており、企業間の火花を散らす戦いが垣間見えます。
私もオフィスユース・プライベートでも使えるタブレットの購入を検討しており、当ブログで複数比較しながら簡単に纏めてみようと思います。
購入を検討している方をよくお見かけしますし、参考になりましたら幸いです。
途中表を入れていますのでPC推奨です。
本記事にて登場するタブレット
①Microsoft - Surface Pro
https://www.microsoft.com/ja-jp/surface/devices/surface-pro/overview
「"空気"を名乗るノートPCより、薄く軽い」
キャッチコピーから某A社のほにゃららAirをライバル視しているのがよく分かります。
(本当にこんな喧嘩ふっかけるキャッチコピーで大丈夫なのか...?)
Surface Pro "5"では無く無印にしているあたりは何か考えがあるのでしょうか。前Ver.のSurface Pro 4より見た目は殆ど変わっていませんが800個程のパーツを変更し、静音化・発熱の問題を改善したとのこと。
新型Surface Proではヒンジが165度まで倒せるようになっており、スタジオモードとして使用可能。その他サブデバイスとしてSurface Dial、Surface Penを販売。Officeソフトは付属。
以下、最高スペック。
ディスプレイ:12.3インチ(3:2 2736×1824)
CPU:Core i7 i7-7560U
RAM:16GB
ストレージ:SSD1TB
インターフェース:USB 3.0 Type-A×1
価格:315,800円
Surface Pen、タイプカバー別売り
②Apple - iPad Pro
ウワサの某A社が誇るタブレットiPad Pro。
スペックやラインナップは充実しているが、新アプリやソフトに対応していないiOSに不満を抱く方も多々いらっしゃるとか。発色の良さやヌルヌルな操作感はピカイチです。
公式からサードパーティまで幅広くアクセサリを販売。
以下、最高スペック。
ディスプレイ:10.5インチ(4:3 2224×1668)
CPU:A10X Fusion
RAM:4GB
ストレージ:512GB
インターフェース:Lightning USB×1
価格:約100,000円
Apple Pencil、タイプカバー別売り
③HP(Hewlett-Packard Company) - Spectre x2
HP Spectre x2 製品詳細- ノートパソコン | 日本HP
最近発表されたダークホースSpectre x2。
コストパフォーマンスという意味では上記2つを遥かに凌ぎます。
スペックを見る限りSurface Proをライバルとして見ているようですね。
専用キーボード、専用ペンは本体に付属。
以下、最高スペック。
ディスプレイ:12.3インチ(3:2 3000×2000)
CPU:Core i7 i7-7560U
RAM:16GB
ストレージ:SSD1TB
インターフェース:USB 3.0 Type-C×2
価格:199,800円
専用ペン、タイプカバー付属
スペックまとめ
Surface Pro | iPad Pro | Spectre x2 | |
---|---|---|---|
ディスプレイ | 12.3インチ(3:2 2736×1824) | 10.5インチ(4:3 2224×1668) | 12.3インチ(3:2 3000×2000) |
CPU | Core i7 i7-7560U | A10X Fusion | Core i7 i7-7560U |
RAM | 16GB | 4GB | 16GB |
ストレージ | SSD1TB | 512GB | SSD1TB |
インターフェース | USB 3.0 Type-A×1 | Lightning USB×1 | USB 3.0 Type-C×2 |
価格 | 315,800円 | 約100,000円 | 199,800円 |
付加価値
少し前のタブレットでは先述の通り電子書籍を読む、動画を見る、アプリ・ゲームをするのが主な使用目的のようで、そこまで強いスペックを求められないのが一般的だったように感じます。
私はnexus7を使用しておりましたが、スペックの低さは実際使用していれば当然気になってきます。
テキストベースの電子書籍はスラスラ読み込めるものの、自炊した画像ベースの電子書籍は読み込みに時間がかかって使いにくいのが本音です。
拡張的な使い方としてサブモニタとして使用してもラグがあったり...。
Axe-Editを起動して音作りをする時には大変便利なのですが、ラグ・フリーズ等の不安定さがネックでした。
そんな中、最近のタブレットはRAM8〜16GBモデルや大容量SSDを搭載した物が多くなっており、よりヌルサクな使用感と共に「◯◯としても使える」という付加価値をつけてきました。
ノートPCとして使える
スペックを見ていただければと思いますが、もはやミドル〜ハイエンドクラスのノートPC並みになっています。タブレット本体を自立させるヒンジを採用していたり、タブレット専用キーボードをラインナップしている点も頷けます。
ノートPCとして使用できるなら拡張性といいますか自由度が一気に拡がるので、使い勝手は良さそうです。
ただ、ディスクドライブは無いので、DTMソフト等をインストールするには別途外付けのドライブを購入する必要がありそうです。
Surface ProとSpectre x2は本体のヒンジで自立しているため、膝の上で作業する方には向かないような気がしますがどうなんだろう...。
液晶タブレットとして使える
3社全てに専用のペンがラインナップされており、機能を突き詰めていけば液晶タブレットとしても使えます。
こちらに関して、refeiaさんによるイラストレーター目線でのSurface ProとiPad Proの比較レビューが大変参考になります。
トータルではやはりiPad Proが優秀なようですが、Surface Proがすぐ近くまで迫ってきたようです。
Spectre x2ですが、こちらの動画をご覧ください。
設定次第でどれほど変化するのかは分かりかねますが、傾き検知機能が無いようです。あと気になるのは筆圧検知と反応速度とペン入力の入りが弱いような...。動画内でペン入力されていない事が度々伺えます。
筆圧感知は1024段階。液タブとして使用するにはちょっと物足りない感じでしょうか。
Surface Pro | iPad Pro | Spectre x2 | |
---|---|---|---|
ペン | 別売り | 別売り | 付属 |
価格 | 約12,000円 | 約12,000円 | — |
筆圧感知 | 4096段階 | 不明 | 1024段階 |
傾き検知 | 〇 | 〇 | × |
サブデバイスの使用を考察する
イラストやデザインを描く際にはサブデバイスの存在も忘れてはなりません。
キーボードではなくG13等の左手デバイスを使用する方も多くいらっしゃるかと思いますが、これを使うにはUSB端子がひとつ潰れます。
その点、Surface ProはUSB 3.0が一つのみですので、使い勝手は悪そうです。端子を増やす目的でSurface Dockが発売されておりますが少々お高い。
価格:約20,000円
見た目を気にしないならサードパーティ製のUSBハブを購入すれば良さそうです。
iPad ProはLightning USB1つなのでサブデバイスはほぼ使えません。別売りのキーボードのショートカットを駆使しながらイラストを描く事になりそうです。
その点、Spectre x2はUSB 3.0 Type-Cが2つも付いているので、3つの中では軍配が上がりますね。デバイスによってはType-Cに対応してない為、変換器が必要なのが玉に瑕でしょうか。ちなみに変換機は付属しているようです。
その他Surfaceシリーズにはイラスト・デザインに便利そうなサブデバイスとしてSurface Dialが販売されております。
価格:約10,000円
大変カッコいい。
皆様ご存知かと思いますが、Griffin Technology製のPowermateのようなものです。
Powermateは私も愛用しておりますが、シンプルながらも画期的なデバイスです。ダイアル操作にもキーを割り振れるので、イラスト・デザインはもちろんDTMやネットサーフィン等にも使えます。
同様の機能を持ったSurface DialがBluetoothでUSB端子を潰すことなく使えるのは大変強みだと思います。
あとがき
オフィスユースからプライベートまで幅広く使いたい私的にはSurface Proが気になります。
...が少々高すぎます。
フルスペック+その他サブデバイスで40万。正直に申しまして、40万もかける価値はあるのかと考えると正直微妙なところではあります。
iPad Proは実際に使用した事がありますが、心地よく作業出来そうです。ただOSのせいで、Windows機の普及したオフィスユースは難しいのかなと考えます。
ダークホースSpectre x2は、個人的には一番好きなデザインです。期待はかなりありますが実機を見て検討したいところ。本格的にデザイン・イラスト作業をしないなら一番良さそうかな。
ふと冷静になってみると、イラスト・デザイン分野では長くに渡って研究してきた老舗Wacomがあります。同社のCintiq 13HDの値段が小慣れてきた今、これを買ってモンスタースペックのPCを組んだ方が安上がりで幸せになれる気もします。
用途はもちろん、2 in 1と持ち運び易さの付加価値にいくらお金を出せるかが購入へ踏み切るラインになりそうです。
最後までお読みいただきありがとうございました。