(この記事は約8分でお読みいただけます。)
革製品の手入れ・補修ブログになりつつある当ブログですが、「社会人向けのおすすめの革靴を教えて欲しい。」とメールをいただきました。
また革製品ブログへ拍車をかけるようなお題が...!
(お題ありがとうございます!)
ちょうど夏のボーナスをもらうかもらわないかという時期ですので、ぜひ記事にしたいと思います。
迷っている方への参考にしていただけましたら幸いです。
私の革靴コレクション2018
提案するからにはいろんな靴を知っている必要がありますが、結構な数を所有しているほうだと思います...多分...。
一時期ハマるにハマってしまって買いすぎてしまいました(笑)
写真の残っていたもののみ記載しました。
REGAL - 621R
FLORSHEIM - Royal Imperial
確か1970年代製だったはず。
ヴィンテージな柔らかい革の内羽根ウイングチップです。
気に入ってよく履いています(笑)
Paul Smith - 553836
Lloyd Footwear - ショートブーツ
Tricker’s - カントリーシューズ
他者と比較して、外羽根とタンが縫い付けられている点が特徴的ですよね。
手入れしやすくて大変良い。
Tricker’s × Paul Smith - カントリーブーツ
通常仕様よりメダリオン(装飾)が華美な別注仕様です。
EDWARD GREEN - CADOGAN
公式でも書いてある通り、カーフの質がとても良くブラッシングだけで光沢が出てきます。
Paraboot - CHAMBORD
ぽってりとしたトゥが印象的なフランス靴。
非常に履きやすいです。
Paraboot - NEUILLY
Church's - Burwood
現行より1つ前の三都市時代のオールドチャーチ、内羽根ウイングチップ仕様です。
ポリッシュドバインダーカーフという製造工程秘密の素材を使った革靴です。
撥水機能がすさまじい。
Church's - Barcroft
こちらも三都市時代のオールドチャーチ、内羽根パンチドキャップ仕様。
ガラスレザー並みの光沢感があります。
Alden - 562
以前記事にした事があるタッセルローファーです。
Alden × Brooks Brothers - 1331
Alden - 1339
コードバンチャッカブーツです。
#8カラーのバーガンディが美しい。
Alden - 1951
旧ロゴAldenのスニーカーです。
Alden - 306
Alden - 53517
鏡面仕上げの記事にて登場した靴です。
Alden - 53713
Alden - 54312
以前記事にしたことのあるVチップとはまた別個体です。
Alden - 99736
Alden - 969
Alden - 45496H
Alden - 12728
オイルドレザー仕様のチャッカブーツです。
Alden - 54321
所有している中では一番お気に入りな一足です。
売却した靴もあるとはいえ20足以上も出てくるとは...。
靴は消耗品?一生物?
まず吟味する価格帯についてですが、靴を消耗品と考えるか一生物と考えるかで変わってきます。
一生物というと少々言い過ぎな気もしますが、適切な手入れをすれば半永久的に使えます。
定期的な手入れは以下の通りです。
1.ブラッシングでホコリや砂を落とす。
2.ステインリムーバーで汚れを落とす。
3.デリケートクリームで栄養を補給。(省略可)
4.靴クリームで栄養補給と補色。
5.布で磨き上げる。
6.ワックスで鏡面磨きをする。(省略可)
乾燥すれば革のクラック(裂け)が起きてしまうので、上記の手入れを定期的に行い、水や雨に濡れた際には水分を拭いたり丸洗いをしなければなりません。
また、革靴で歩行するうえでヒールを消費する事は避けられません。
つまりヒールは消耗品です。
削れてしまったら補修剤で補修するかヒール交換するしかありません。
Amazonで検索していてビックリしたのですが、今では店舗まで持っていかなくてもお安く治せる方法があるようです。
これら手入れやヒール交換する手間もそんなに苦に感じないのであれば、ご自身の中で一つ背伸びした価格帯を狙っていくのはいかがでしょうか!
面倒だなぁと感じる方は予算から1ランクほど落として、履きつぶしたら変えていくスタイルで良いと思います。
デザインの決定
大変分かりやすい記事がありましたので掲載させていただきます。
どういった環境で使用されるのかによって適したデザインが異なりますが、「社会人向け」というお題の中では内羽根ストレートチップが間違いないでしょう。
営業先を回ることが無い方や華美なものが好ましい方は、ウイングチップやメダリオン等の装飾があるほうを選んでいただくのが良いかもしれません。
個人的おすすめの革靴
前項のデザインを踏まえて、どういったシーンでも無難に使える革靴を3つ選んでみました。
色やデザインは紹介させていただいた他にもたくさんありますので、ぜひチェックしてみてください。
1.Church’s - CONSUL
CONSUL (LAST 173) CHURCH'S | チャーチ BRITISH MADE
新品相場:50,000~85,000円
こちらの靴の魅力はなんといっても手入れの簡便さ。
おすすめの革靴を教えて欲しいと聞かれた際には真っ先に答えるブランドです。
頂いたメールにも「Church’s」をおすすめさせていただきました。
ブックバインダーカーフ(ポリッシュドバインダーカーフ)と呼ばれる製造方法秘密のカーフを使用しており、これがガラスレザーのように水を弾きます。
従来の革靴なら濡れたら丸洗いなり、水分を拭いて乾燥させなければシミになってしまいますが、Church’sの場合はタオルで拭くだけという簡単さです。
どれほど水分に強いかは「ミウラな日々」さんの記事をご覧ください。
本当にこんなかんじで水を弾きます。つよい。
傷やシワが目立ってきたら一般的なケアの靴クリームやワックスの塗布で見違えるほど綺麗になります。
雨天時用の靴を持っておらず、1足だけ履き続ける方にはベストな靴かと思います。
ここでは社会人向けとして無難な内羽根ストレートチップのCONSULをご紹介しましたが、外羽根プレーントゥのSHANNONや外羽根ウイングチップ+メダリオンのGRAFTONもラインナップされています。
サイズ感は一般的です。
ニューバランスでサイズ8(26.0)の方は、ハーフサイズダウンの7.5でちょうど良いくらいかと思います。
2.REGAL - 32NRBB
新品相場:15,000~24,000円
こちらの靴の魅力はコストパフォーマンスです。
ブランド靴の中では比較的安価ながら、防水機能にソールまで滑りにくいものを採用されています。素材も牛革なのでクリームやワックス等のケアをすることで光沢感を付加できます。
こちらも社会人向けということで内羽根ストレートチップをご紹介しましたが、ウイングチップ等のラインナップも用意されているようです。
サイズ感はかなり大きめです。
ニューバランスでサイズ8(26.0)の方は、24.5くらいでちょうど良いくらいかと思います。
3.Alden - 54321
54321 | shoes | THE LAKOTA HOUSE
新品相場:120,000~140,000円
こちらの靴の魅力は美しさと履きやすさ。
他にはあまり見ないVチップのデザインとバーガンディーカラーが美しい1足です。
馬一頭から約13足分しか確保できないコードバンを使用した靴で、ワックスを使わなくても強い光沢感があります。個体差があり、生産された年代によってコードバンの明るさが違うようです。
Aldenはたくさんのラスト(木型)がありますが、その中でも足幅やや広めで日本受けしやすいモディファイドラストが採用された靴です。ソールの返しも強めで、歩行動作のサポートをしてくれるので非常に心地よく歩けます。
しかしコードバンは非常に硬く、栄養分が少ないとすぐにクラックが起きてしまいます。水分にも弱く、濡れればあっという間にシミになってしまうので非常に手がかかる靴です。
晴天時用に高価な靴が欲しい、手入れする手間すらも楽しいと感じる方にはおすすめの一足です。
Aldenの美しさについては「Alden Style」さんの記事をぜひご覧ください。
aldenstyle.com
サイズ感は大きめです。
ニューバランスでサイズ8(26.0)の方は、ワンサイズダウンの7.0でちょうど良いくらいかと思います。
あとがき
今回なメールいただきました「社会人向けのおすすめの革靴を教えて欲しい。」に沿って、個人的なおススメ革靴を簡単にご紹介しました。
ラスト(木型)や他メーカーとの比較も詳しく書きたいところでしたが、あまりに長くなってしまうので省略しました(笑)
これはまた別の機会に書きたいなと思っております。
ちょうど夏のボーナスの時期ですし、身の回りの物の買い替えを検討している方も多いのではないかと思います。
私も革靴にハマる前はスニーカー至上主義でしたが、1つ背伸びした良いものを購入すると手入れが楽しく感じたりするものです。
そしていつの間にか革靴沼に落ちていく...(テンプレ)
ぜひ興味がある方はブランドやメーカーの歴史も調べてみてはいかがでしょうか。
現行よりもヴィンテージ物のほうが好きな方も多くいらっしゃるのではないかと思います。
私のChurch'sが現行一つ前の三都市時代の物を選んでいるのも、私なりの好みだったりします。
吟味の参考にしていただけましたら幸いです。
満足の一足に出会うまでの橋渡しになれたら嬉しく思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。