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自家製ヨーグルトで夏バテを乗り切りたい

(この記事は約8分でお読みいただけます。)

 

 

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呟いたところでどうにもならない事は分かっているんですが、暑い!

連日の猛暑はチベット高気圧と太平洋高気圧気圧による2段重ねが原因のようで、連日「最高気温を超えた」というニュースが流れる度にため息が出ます。

mainichi.jp

土用の丑の日に鰻を食べて願掛けしたはずなのに見事な夏バテ模様です。

そのためか我が家では食べやすいヨーグルトがものすごい勢いで無くなっていきます。

 

毎日ヨーグルトを買っていては出費がかさむ!という事で、以前から興味があった「ヨーグルトメーカー」なる物を購入してみました。

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今回は2週間ほど使ってみた感想を書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

忙しい方向けざっくり解説

  • 面倒や操作は必要なし
  • 市販のヨーグルトを種に量産できる
  • 大量に消費する人はすぐ元を取れそう
  • ヨーグルト以外のメニューも作れる

 

 

 

評価の高いヨーグルトメーカーを買った

今回購入したのはアイリスオーヤマのIYM-012(プレミアムスタイル)というヨーグルトメーカーです。

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数多あるヨーグルトメーカーの中でもAmazon評価の高い物を選んでみました。

本日8月5日の時点でも1000件近いレビューがありながら星4.5の好成績を出しています。

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とてもつよい。

 

その理由は従来のヨーグルトメーカーとは異なり1℃ずつの温度設定と1時間ずつの時間設定ができるからとの事です。

環境や料理によって応用できるのは嬉しいですよね。

ちなみにプレミアムスタイルではなくスタンダードスタイルではプレーンヨーグルトかカスピ海ヨーグルトの2種類のみ選択できるとの事。

 

付属品はこちら。

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長いスプーン、800mlの保存容器、牛乳パックの口止め、水切り。

 

機能は至ってシンプル。

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「表示切り替え」のボタンで温度と時間が交互に切り替わり、+とーのボタンで調整、後は電源を入れる・切るのみ。

種菌を入れた牛乳を本体に入れて、任意の設定にしてボタンを押すだけでヨーグルトが量産できます。

詳しくは次項にて書いていきます。

 

 

 

市販のヨーグルトを複製できる

ヨーグルト - Wikipedia

Wikipedia先生によれば「乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させたもの」がヨーグルトだそうですが、そもそもヨーグルトってどうやって作っているかご存知でしょうか。

明治ヨーグルトライブラリーに非常にわかりやすい作り方が書いてありました。

www.meiji.co.jp

簡単に言えば、原料に種菌(スターター)を入れてよく混ぜ、40℃を長時間維持して発酵させるとの事。
発酵過程で種菌として入れた乳酸菌が糖を分解して乳酸を作っていく事で乳が酸性に傾き、等電点のpH4.6を超えたあたりで凝固します。

そんなヨーグルト作りに必要不可欠の「発酵」に適した温度環境を維持してくれるのがヨーグルトメーカーです。
家庭では40℃を保温したまま数時間も見張っているのは出来ませんからね。

市販のヨーグルトに入っている種菌を元に発酵させて作るので、市販品をほぼ複製出来ると言っても過言ではないのが魅力です。

家庭で作るので原料は牛乳、種菌は市販のヨーグルトになります。

 

 

 

 

 

例1.バニラヨーグルトを種にしてみた

まずは物は試し。
よくある市販の固形ヨーグルトで挑戦してみます。

せっかくなので付属したレシピ本の作り方を参考に作ってみます。

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用意した物はバニラヨーグルトと一般的な牛乳です。

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牛乳は常温くらいに戻すのが良いとの事なので、開封する前に600Wで3分くらいレンチンします。
牛乳パックごと電子レンジに入れるのは初めてで爆発しないかソワソワしましたが問題なく加熱できます(笑)

 

加熱した牛乳を100gほど別容器に移し、残りの牛乳の中にバニラヨーグルトを100g入れてよく混ぜる。
付属の長いスプーンで混ぜるのも良いですが、私は牛乳パックの口をしっかり掴んでガシャガシャ振りました。

 

あとは牛乳パックの口が開かないようにワニ口クリップを付けて本体にセット。

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付属品のキャップを使っても良いのですが、あまりに緩くてすぐ外れちゃうんですよね。

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あとは40℃で8時間の設定でスタートを押すだけです。超簡単。

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8時間後、パック開けてみるとこんな感じに。

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すごー!見事に固まっている!

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スプーンですくってみてもしっかり固まっています。
1リットルまるまるヨーグルトになっている事になんとも言えない満足感があります。

出来立ては生ぬるいヨーグルトなので、好みで冷やして頂きます。

 

肝心の味は市販のバニラヨーグルトに非常に似た味で美味しいです。
作った後もどんどん発酵は進むようで、冷蔵庫で寝かせる時間が長いほど酸味が増えていく印象でした。

後日対照実験として、同じヨーグルトと別の牛乳で作ってみましたが、前回とほとんど同じ味になりました。

どうやら種に使ったヨーグルトの味に依存するようです。

 

 

 

例2.ドリンクタイプのR-1ヨーグルトを種にしてみた

ヨーグルトメーカーを吟味している際、ブログやレビューである共通点に気がつきました。
皆さんR-1ヨーグルトを量産している...!

思えばR-1ヨーグルトが発売されてから、効力がメディアや雑誌などで取り上げられ、一時はスーパーでは見つけることすら出来ないくらいの爆発的ヒットとなりました。

効果が確認されているとはいえ、小さな容器で1つ130円もするので毎日買っていたらとんでもない金額になります。
これを量産して安価にR-1乳酸菌を取ってしまおうという魂胆です。

 

しかし実際のところ、一般家庭では難しいというのが明治の見解です。

qa.meiji.co.jp

プロビオヨーグルトR-1を種菌にしてヨーグルトを作ることはできます。

ただし、プロビオヨーグルトR-1の特徴である1073R-1乳酸菌が作り出すEPS(多糖体)の量は、原材料や発酵条件等により異なります。
一般家庭ではこの商品と同等量のEPS(多糖体)を作り出すことができないと考えられます。

そのため、当社で生産しているプロビオヨーグルトR-1をお召し上がりいただくことをおすすめします。

ほうほう...!
じゃあその原材料と発行条件が作る事ができればEPSが作れるって事ですかね!

明治の公開特許公報によると、

NK活性上昇作用を有する酸性多糖体を産生するL. bulgaricus OLL1073R-1を用いて発酵乳を作製した。生乳、脱脂粉乳、砂糖を使用し、SNF9.7%、FAT3.05%、砂糖3.0%に調製した溶液(以下発酵乳Mix)にL. bulgaricus OLL1073R-1、S. thermophilus OLS3059(FERM P-15487)をスターター菌として加え、43℃で発酵を行った。酸度0.7で発酵を終了し、4℃で1日保存することで最終酸度0.78となった。また、対照発酵乳としてL. bulgaricus OLL1256及びS. thermophilus OLS3295をスターター菌として用いた発酵乳についても作製した。

と記載があります。

つまりは、SNF(無脂乳固形分)9.7%とFAT(乳脂肪分)3.05%の牛乳1000mlに砂糖3.0%(30g)入れて43℃で発酵し4℃で1日保存すればよいという事。

R-1乳酸菌(Lactobacillus bulgaricus OLL1073R-1)は従来のブルガリア菌の乳酸発酵の適正温度40℃とは異なり、やや高めの43℃で作製されているのが特徴みたいですね。

...なんて上記に環境をまとめてみたものの、完全な同条件なんて作れません(笑)

砂糖の種類による乳酸発酵度合も違うでしょうし、そもそも何時間発酵して何時間寝かせればいいんだろう!?

なので、私自身何度かR-1を種に作ってみて、乳酸菌が活性化する温度環境のみ気にした一番手軽な方法を記載しました。

用意するものは一般的な牛乳とR-1ヨーグルト(低糖・低カロリータイプ)。

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先ほどと同様、牛乳パックごと600Wで3分レンチンして人肌程度まで温めます。

次にパックを開けてR-1ドリンクタイプを半量ほど投入。
牛乳とR-1をよく振ってかき混ぜ、本体にセット。

あとは本家R-1の発酵温度と同じ43℃で8~9時間。
ドリンクタイプですが問題なく固まります!

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出来上がった後は冷蔵庫で冷たくなるまで入れておけば完成です。

上記方法であれば牛乳を一部別容器に入れる手間がないうえ、牛乳パックを開封している時間を最小限にとどめる事ができるので雑菌の侵入を防ぐ事ができます。
しかもR-1のドリンクタイプは半固形のヨーグルトタイプよりも牛乳とよく混ざるため、仕上がりも滑らかな印象です。

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砂糖も入れてないので、味は少し甘いクリームチーズみたいな感じ。
本家R-1ヨーグルトに近しい滑らかさも相まって非常に美味しいです。

そのままでも美味しいですが、ブルーベリージャムを少量入れて楽しんでいます。

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価格は計算するまでもありませんね!

 

112mlあたり(円)

1週間(円) 1ヶ月間(円) 1年間(円)
R-1 130.0 910.0 3900.0 47450.0
自家製ヨーグルト 32.5 227.4 974.4 11855.2
差額 97.5 682.6 2925.6 35594.8

上記表ではR-1ドリンクタイプが112mlなので1回量の基準としています。
計算しやすいように、自家製ヨーグルトはR-1(130円)と牛乳(160円)で1000ml出来るものとして計算しています。

電気代等を加味しても価格は1/2~1/3程度かと思いますので、毎日食べている方なら2ヶ月間もしないでヨーグルトメーカーの元を取ってしまうくらいの節約効果です。

 

 

 

 

 

あとがき

自宅で簡単にヨーグルトを量産出来るようになったので、値段気にする事なくバクバク食べられそうです。
これで体調改善もできれば万々歳。

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2週間程度食べている現状では正直体調変化はよくわかりませんが、毎年夏風邪をひいている時期にも関わらずに元気なので効果が出ているのかな...?

ヨーグルトメーカー購入後から何度もヨーグルトを作っていますが、今のところ大失敗はありません。
40℃で8時間放置した後にずいぶん緩いヨーグルトになった事がありましたが、冷蔵庫で冷やしているうちに固まってきました。
先述のとおり、発酵が足りないと等電点のpH4.6まで酸性が傾かずに固まらないので、冷蔵庫で寝かせるほか発酵時間を延長すればまた固まってくると思います。

 

ヨーグルトメーカーとは名ばかりなもので、実際は温度調節機のようなものです。
レシピ本の中には、その特性を生かした「甘酒」や「味噌」などの作り方も載っているのでいつか挑戦してみようと思います。

 

最後までお読み頂きましてありがとうございました。