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磨り減ったヒールを安価で交換したい。
愛用していた革靴のヒールがすり減って来ました。
トップリフトはもちろんヒールベースまで到達してしまっている削れ具合です。
そこで、以前当ブログでも「安価でヒール交換する手段の一つ」としてご紹介したミスターミニットに補修を依頼。
依頼品の中でもイレギュラー的スペックであろうコマンドソールかつコードバン仕様のチャッカブーツはどのように修理されたのでしょうか。
迅速かつ丁寧な対応のすえ、修理から戻ってきたのでその出来栄えをご紹介したいと思います。
ミスターミニットとは
ミスターミニットはベルギーのブリュッセル発。
日本ではミニット・アジア・パシフィック株式会社が運営しています。
おもに補修サービスを生業とするものの、鍵の複製や靴磨き、時計の電池交換、スマホの修理などなどサービスは多岐に渡ります。
最近ではAmazonを介して革靴の修理を受けるサービスも展開しており、実際の店舗に行かなくてもサービスが受けられるようになっています。
便利な時代ですね...!
今回は踵のゴムヒール交換と靴磨きがセットになったものを依頼してみました。
状態確認
先述のとおり補修だけではなく磨きも行ってくださるとの事なので、発送前に状態を確認していきます。
今回依頼するのは革靴の中でもかなり曲者な一足、ALDENのチャッカブーツです。
しかもコードバン仕様。
ただでさえ手入れが面倒なコードバンですが、どこまで綺麗になってくるでしょうか。
あえて古いクリームもコードバン特有の毛羽立ちも直していません。
唯一やっているのはややキツめにシューキーパーを入れてシワを伸ばした程度です。
それでもこのありさま。
強くシワが残っているうえアッパーの光沢感がなくなってきたので、以前ブログでご紹介したような「コードバン脱皮」をそろそろやりたいくらいです。
ソールは先述の通りコマンドソール仕様。
修理の詳細欄に、「凸凹のあるソールは凹凸を削ってカバーをかける」旨の記載がありましたがコマンドソールの場合はどうなるのでしょうか。
私自身コマンドソールは好きですが、そもそも路面が滑るような日や雨天時にコードバン靴を履きません。
ツルツルでもデコボコのままで補修されてもどちらでも良いかなと思っているものの、できれば外観を損なわないように統一して直していただきたいのが本音です。
ヒール部分。
愛用していたゆえかなりの削れが確認できます。
右足の踵に際してはトップリフトを超えてヒールベースにまで到達しています。
ご覧頂きました通り、ミスターミニットさんには申し訳ないくらいのイレギュラースペックです(笑)
補修後・磨き後にはどうなるのでしょうか。
非常に楽しみです。
発送までの流れ
まずはAmazonにていつも通り注文。
数日後にこんなものが家に届きます。
内容物は以下の通りです。
- 梱包用段ボール
- ご注文ステップの説明書
- オーダーカード
- 着払いの送り状
- シューバッグ?と思われる白い袋
「ご注文ステップ」に沿って梱包していきます。
- ご注文(Amazonで注文後、一式をセットでお届け)
- 梱包(靴とオーダーカードを同梱)
- 送る(ヤマト運輸あるいはコンビニから発送)
- 届く(修理後2~3週間以内に発送)
現状「2.梱包」過程を進行中です。
オーダーカードの依頼主欄に記載していきます。
メールアドレスも一応記載しました。
何か問題があればこのアドレスか電話番号に連絡がある事でしょう。
送り状はすでに発送先に印刷がなされています。
すっかりはがきも封筒も印刷に頼っている私なので、いざ送り状1枚で失敗ができない状態だと緊張しますね(笑)
重要書類よろしくチラシの端で練習してから記載しました。
梱包用の段ボールです。
シューバッグと思われる袋ではチャッカブーツは入らなかったので、新聞紙にくるんで梱包材と共に入れました。
開かないようにフタ周囲をガムテープで補強して完了。
10月13日(土)の午後過ぎにヤマト運輸のセンターに直接渡しました。
期待に胸を膨らませて待ちます。
イレギュラースペックにも融通を利かせてくれたミスターミニット
伝票番号の追跡を追っていましたが、程なくしてミスターミニット社に10月15日(月)に到着したようです。
Amazonのレビューを見るに「往復で発送日も含めておよそ5日間程度で帰ってきた。」との情報も見ていたので、早ければ今週末までには自宅に届くくらいかなと思っていました。
しかし金曜日の昼頃の時点で修理・発送した旨の連絡がきません。
イレギュラースペックだし手間取っているのかなと考えていましたが、そんな矢先にミスターミニットから直接電話が。
要約すると「Amazonアカウントサービスにて写真付きのメッセージを送りましたがご確認いただけたでしょうか。送っていただいた靴はコンバットタイプなので、値段はそのままコンバットタイプのソールで修理しても良いですか。」との事。
Amazonアカウントのメッセージはノーマークだったぞ!?と焦りつつ、その場で「コマンドソールにできるならぜひそちらで修理お願いします。」とお伝えして電話を切りました。
急いでAmazonアカウントサービスのメッセージ欄を開いてみたら...。
あ り ま し た 。
まさかオーダーカードに記載したメールアドレスではなく、こちらにメッセージを送っていたとは...!
3日もスルーして申し訳なさしかありません。
内容は以下の通りでした。
●修理素材のご確認●
通常のかかと修理材はVibram社製(イタリア)のプレミアムゴムを使用しておりますが、お客様の靴ですともとの底材と同じITSHIDE社製(イギリス)のコマンドソールでの修理のほうが違和感なく仕上がります。
写真を添付させていただきますのでご覧いただき、ITSHIDE社製(イギリス)のコマンドソールにて修理をすすめさせていただいてよいか、ご確認をお願いいたします。
イレギュラースペックを送り付けたのはこちらなのに、修理内容に書いていない部分までカバーしてくれるとは。
ミスターミニットはサービス精神の固まりか!?
一応メールのほうにも「コンバットタイプのもので...。」と返信しました。
ほどなくして了承した旨の返信が返ってきました。一安心です。
革靴到着!仕上がりのほどは...?
メールを返信してからおよそ3日後の22日(月)に修理と磨きが完了し発送した連絡があり、10月23日(火)に自宅に届きました。
注文確定後に満3日で補修完了&発送。
仕事が早すぎる。
早速開封してビフォーアフターで仕上がりを見ていきます。
【ビフォー】正面
【アフター】
ボヤけていた光沢感はよりきめ細かくなってます。
【ビフォー】右側斜めから
【アフター】
コードバン特有の表面毛羽立ちもある程度収まっています。
【ビフォー】俯瞰
【アフター】
手入れのクリームの影響か、コードバンの黒色もより深くなったような印象を受けます。
さすがにシワを伸ばしきる事はできなかったようですが、幾分か軽減が見られます。
【ビフォー】ヒール部分
【アフター】
ヒールベースまで到達していた削れは嘘のように直っています。
【ビフォー】ヒール部分アップ
【アフター】
やはりプロですね...美しい。
見様見真似で直せても、ここまで違和感なく仕上げる事は私にはできません。
ギリギリ削れていたヒールベースも交換してくれたようです。
【ビフォー】アウトソール
【アフター】
やはりコマンドソールにはコマンドソール用のヒールが適切ですね。
しっくりきています。
いかがでしょうか!
ヒールの交換精度や細部の仕上がりはもちろん、ただでさえケアの面倒なコードバンまで素晴らしい磨き具合になっています。
履き心地・歩き心地は新品のコマンドソール同様です。
左右のヒールカウンターもゴムソールが優しく緩衝してくれるのを感じます。
送料もすべて込み5,000円でこの出来栄えなんてコストパフォーマンスどうなっているのでしょうか(笑)
あとがき
今回イレギュラースペックの固まりのようなチャッカブーツのヒール補修をミスターミニットに依頼してみました。
丁寧かつ迅速で融通の利いた対応に思わず脱帽です。
メッセージのやり取りを円滑に行えば1週間程度で帰ってくるのではないでしょうか。
ヒールの補修からただでさえ面倒なコードバン靴の磨きなど含め、出来栄えはご覧の通りです。
文句のつけようがありません。
今回は完全に迷惑な客だったはずなので「今後もコマンドソール等のイレギュラーなヒール補修を依頼しても良いか。」とメールにて確認したところ、「本来なら店頭でアドバイス出来る過程を省いたネットサービスなので、こちらで補修できる範囲であれば今後も靴に合うような対応をします。」と快く承諾してくれました。
すごいなミスターミニット!
今回の件ですっかり気に入ってしまいましたので、今後もここぞという時に補修依頼をしていきたいと思います。
愛用していた靴をまた長く使っていける事が嬉しいです。
ヒールが綺麗に直ると、やはり気になるのがアッパーのシワと毛羽立ち...。
せっかくなのでコードバン脱皮を施行したのちに履いていきたいと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。