こんにちは。
革製品を愛して病まないsataです。
本日3月15日は靴の日という事らしく、ツイッターでは自慢の靴を紹介するツイートがたくさん流れてきます。
「靴を愛する者として靴の事書かなければ無粋だろう」ということで、私はこちらWebメディアのほうに、靴に使われる素材”コードバン”の手入れについて記事にしていきたいと思います(?)
直接"靴"の話題ではない、という点に気づいてはいけない...。
革の王様”コードバン”
希少性、強度、光沢感からそんな呼ばれ方をするコードバンですが、手入れがなかなかに大変だという事も有名です。
使用に伴うシワの寄り、湿気のある場所で保管する事によっておこる水膨れは、手入れが必要な最たる症状の1つです。
これらを解消するために、「水膨れや履きシワを伸ばすためにかっさ棒で擦る」という手法を以前記事にしました。
この手入れの方法、実際に試した方ならご存知でしょう。
かっさ棒がコードバン表面を滑りにくいのです。
革が乾燥していると特にですが、余計にコードバン表面をキズつけているような気がしてなりません。
これに対策しようと、ネット上では「靴クリームをつけながら擦る」「デリケートクリームを塗布した跡に擦る」という納得のものから、「水をほんの少しつけて擦る」といった荒療治すぎる手法までさまざまな方法が試されてきたようです。
上記の方法を試してみたもののどれもしっくり来ず...。
「もっと粘性の低くて滑らかなクリームがあれば使いやすいのに...。」と調べていたらそんな商品がありました。
Collonilのプレミアムローションです。
※現在は「1909 レザーローション」という商品名・パッケージに変更されています。
粘性が低く伸ばしやすいうえ革に浸透しやすい。
コードバンのシワ伸ばしのために存在しているといっても過言ではありません(?)
今回はそんなレザーローションに焦点を当てていきたいと思います。
マジでオススメしたい...!
スムースレザー向けのローション
このローションはスムースレザーに最適化されたローションです。
公式ページでも売りにしているように有機溶剤は使用しておりません。
長期的な使用で革の劣化を気にする方にも安心してお使いいただけるものです。
なおAmazonでは「スウェードに染み込みすぎる」と低評価をつけている方もいらっしゃるようですが、あくまでスムースレザー用ですのでスウェード生地はサポート外です。
先述の通り、現在ではこちらの「プレミアムローション」パッケージから一新しています。
商品名は「1909 レザーローション」となり、ポンプ式の容器が採用されています。
画像引用:Collonil
使用しやすいという点ではポンプ式にして正解ですね。
旧パッケージは開閉時に蓋に付着したローションが激しく飛び散りますので(小声)
内容物に関しては変更ないようです。
シワ伸ばしの前に塗布するだけ
使い方はとても簡単。
コードバンのシワ伸ばしの前に塗布するだけです。
あとはいつもの手入れとなんら変わりはありません。
今回は「通常のコードバン」と「型押しコードバン」の2例に試していきます。
まずはこちらの通常のコードバン靴から。
ご覧頂きました通り、かなり年季の入ったコードバンウイングチップです。
まずはブラッシングでチリを払い、ステインリムーバーで汚れを落とします。
ちなみに使用しているのはステインクレンジングウォーター。
この手の商品には珍しい有機溶剤の入っていないクリーナーです。
コードバン革の色を濃くしたくない方から絶大な支持を受けている商品です。
汚れが落ちると水膨れやシワの惨状があらわになりました。
ズームすると水ぶくれやシワが顕著です。
さっそくここで登場。
Collonilの1909 レザーローションです。
米粒大ほどの量をブラシに取ります。
あとは全体に伸ばします。
後日談ですが水膨れやシワを伸ばしたい部分には多めに塗布するのが良いかもしれません。
先述の通り粘性が低いため非常によく伸びます。
あとは気になる部分にアビィスティック(かっさ棒)をこすりつけていきます。
コードバン革の毛羽立ちを押し付けて毛並みを整えられれば良いので、「かっさ棒」でなくとも表面が滑らかで固いものならなんでも代用できます。
レザーローションのおかげでコードバン表面が滑らかで擦りやすいのです!
革表面に線が付きますがブラッシングしたり布で拭けば綺麗に消えます。
あとはいつも通りに靴クリームを塗布して行けば終了です。
出来た!
うーむ我ながら満足の出来!
特に右足の甲の部分、シワが伸びて光沢が付与された印象です。
もっと時間をかけてシワ伸ばしを行えば更に綺麗にすることもできるでしょう。
お次は型押しコードバンという特殊例にも試していきます。
こちらが初期状態です。
さきほどのコードバン例とは違い水ぶくれやシワが目立ちませんが、なかなかに乾燥している個体です。
さっそく荒野のようなコードバン表面に恵みの雨を降らせましょう(?)
ホコリを払った靴にレザーローションを塗布していきます。
ブラシで全体に広げると一気に光沢が戻ってきます。
粘性の低いローションだからでしょうか、クリームではムラになりがちな過乾燥したコードバンでもムラにならずに全体に伸ばすことができます。
あとはかっさ棒でゴリゴリ。
右足だけ塗布してみましたが、光沢とともに黒色が深くなったのが確認できます。
履きシワ部分もシワ伸ばししてみましたが、そこまで明確には伸びませんでした。
あとは通常通りに靴クリームを塗布していきます。
米粒大をブラシに取り全体に広げます。
少し時間をおいてから布で余分なクリームを拭き取れば終了です。
うーむこれまた満足の磨き具合です...!
型押しコードバンだからか履きシワ部分はそこまで伸びませんでしたが、全体の光沢感や黒色の強さがマシマシになりました。
デリケートクリーム代わりの栄養補給剤としてもレザーローションは優秀ではないでしょうか。
というかクリームより確実に使いやすいような気がします。
コードバンユーザーにはオススメしたい
今回レザーローションを用いてコードバンの水膨れ・シワ伸ばしを行いました。
ここまでお読み頂けましたら納得かもしれませんが、コードバンユーザーにはぜひオススメしたい逸品です...!
デリケートクリームでは過乾燥したコードバンではムラになりやすかった悩みがありましたが、ローションでは容易くに全体に広げる事が可能です。
おまけに浸透も素早くコードバン表面が滑らかになるので、かっさ棒を擦る時もスムーズに行う事ができます。
型押しコードバンという特殊例では「シワ伸ばし」という点ではあまり効果はなかったように思いますが、デリケートクリーム代わりに使うのもアリでしょう。
粘性が低く伸ばしやすいうえ革に浸透しやすい。
コードバンのシワ伸ばしのために存在しているといっても過言ではありません(?)
今後更に良い方法が見つかるまで、コードバンの手入れの際には使用していきたいと考えています。
本当にオススメです!
気になった方はぜひ商品ページのほうもチェックして頂けましたら幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。