あるあぷ

ガジェットと革製品と音楽と。あなたの興味を刺激するWebメディア

あるあぷ

PICK UP!

EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS・IS ⅡのAF不良修理

(この記事は約5分でお読み頂けます。)

 

 

f:id:SATA_0326:20170614125439j:plain

EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS・IS Ⅱ永遠の問題。

導電部分に持病を持っており、いつか破損してマイナス方向へピントが合わなくなる問題。

頻発するこの問題に先日私も直面しました。
損傷部分の交換で修理可能でしたので簡単ながらご説明します。

 

分解および修理は自己責任でお願い致します。
面倒な方は新しいレンズを購入するか、Canonへ修理依頼をする選択をお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

故障頻発部分の構造

標準ズームレンズのエントリークラスとして人気なEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS・IS Ⅱ。
こちらのレンズは内部構造に致命的欠陥があるとの噂はご存知でしょうか。

AF(オートフォーカス)時、カメラ本体からレンズのピント調節部分へ指示を送るためには信号を伝える導線のような物が必要です。

その役割を担うのがこのオレンジ色のペラペラ、フレキシブルケーブルです。

f:id:SATA_0326:20170614131843j:plain

フレキシブルケーブルは、ズームアウト時にはレンズ筐体が縮むとともにU字型に折れて格納されています。そしてズームインした際には、レンズ筐体が伸びるとともに伸張される構造となっています。

伸縮するレンズ筐体に適合するかのように思える構造ですが、この伸縮ストレスをケーブルが受け続けるとどうなるでしょうか。

当然ですが折れます。

f:id:SATA_0326:20170614130237j:plain

画面中央部分。こんな感じに。

それがこの18-55mmの持病と揶揄される部分です。故障部分が同部で頻発しているという事は、この部分が構造的欠陥を持っている事と他ならないのです。

 

 

 

なぜ直すのか?

「構造的欠陥があるなら、修理してもまたいつか壊れるのではないか。」

それはもちろん壊れます。
でもこのレンズ、私は大変気に入っているのです。

始めて手に入れた一眼のCanon EOS Kiss X50は今でも使っていますが、これに欠かせないレンズとなっています。

近距離から中・長距離までカバーでき、Kiss X50と合わせれば程よく高画質で、写真の容量も小さいのでSNSやブログに上げるにはぴったり。
(このレンズと他のレンズを組み合わせた作例については後日記事にしようと思います。)

気に入っているから直す。
そしてお金もかからない。
修理費安いから失敗しても諦めがつく。

直してみるしか無いでしょう...!

 

 

 

用意するものとざっくりな修理工程

用意するもの

変えのフレキシブルケーブルと精密プラスドライバーの00~000番、ブロアー等のホコリを払う道具。
あとはピンセットがあれば便利です。

純正品ではありませんが、フレキシブルケーブルはAmazonやeBayにて購入可能です。

 

www.ebay.com

f:id:SATA_0326:20170614131843j:plain
今後の事も考えて3つも買っちゃった!

ちなみにヤフオクにも修理用フレキケーブル売ってますが値段が...。
お安いほうにてご検討ください。

 

ドライバーは00~000番ほど精密でないと力加減でネジ穴を潰してしまいます。

f:id:SATA_0326:20170614145125j:plain

欲を言えば、先端部分がマグネットになっていてネジがくっつくものが作業しやすいと思います。

私はGREATTOOLの精密ドライバーセットを使用しました。

 

 

ざっくりな修理工程

さて、修理工程です。

ネジを外してパーツを入れ替えるだけなので、そこまで難しい技術は必要ありません。
ざっくりご説明致します。

ネジを開けて邪魔なフレキケーブルを外すとこんな感じに。
(写真左側、基盤をつないでいるフレキケーブルも基盤のコネクタから外れます。私は後で気が付きました...。)

f:id:SATA_0326:20170614130758j:plain

銀色のパーツはネジを外して、上方向+写真手前側に引き上げると外れます。

外れたパーツはこんなかんじ。

f:id:SATA_0326:20170614132407j:plain

f:id:SATA_0326:20170614132434j:plain

筐体内はこのような構造になっています。

f:id:SATA_0326:20170614134258j:plain

ついに問題部分が露わになりました。
ピンボケしていますが、フレキケーブルが見事に真っ二つになっています。

ここから銀色のパーツを外します。

f:id:SATA_0326:20170614134609j:plain

ものすごく弱いパーツなので、フレキと接触している手の部分には触れないほうが良いでしょう。

あとはフレキシブルケーブルを置換するだけ。

裏側がシールになっているので、レンズ筐体の壁に沿うように貼ります。。
もちろんですがピッタリ合わせましょう。

f:id:SATA_0326:20170614140015j:plain

あとは分解した逆の手順で戻していくだけです。

組み立てる際のネジの締め具合によってピント精度に多少差が出るようです。
私はネジを緩めに締めたら後ピン気味になりましたが、締めなおしたら直りました。

余談ですが、新しいフレキケーブルに変更しなくても、断線部分をはんだや導線で繋ぐ方法でも修理可能なようです。

 

 

 

 

 

まとめ

EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS・IS Ⅱの修理について需要を感じて書いてみました。
が、記事作成後にネットで検索してみれば修理記事は結構あるようで...。

パーツ購入場所を記載した以外はn倍煎じになってしまった感。

 

Canon信者になりつつある私ですが、IS無印の時から囁かれていた問題がISⅡになっても改善していないのはちょっとどうなのかな...と。
(話によると変更点は外観だけらしい。パーツの変更等生産コストを抑える工夫がなされているとのこと。)

IS STMでもこの問題は見られるのかな?

何はともあれ、リーズナブルで良いレンズなので、次のアップデートこそは弱点を考慮していただきたく思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。